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HOME > コラム > ポケトーク開発(カンブリア宮殿)を観て思ったこと③
コラム
ポケトーク開発(カンブリア宮殿)を観て思ったこと③
ポケトークの開発者松田憲幸氏は、大学卒業後、IBMに就職し、その後独立し、パソコンのソフト会社ソースネクストを立ち上げます。そして、そのソフトの成功で、一部上場を果たします。しかし、その後リーマンショックの煽りと、スマートフォンの台頭で業績が悪化して、2012年赤字に転落します。その後、パソコンソフト以外の方向性を模索します。それが、日ごろ心に抱いていた夢の翻訳機(ポケトーク)の開発です。そしてその実現へと舵を切りますが、日本での限界を実感します。その夢の翻訳機実現のキーテクノロジーが日本では、見いだせなかった、手に入らなかったからです。そこで、シリコンバレーに移住する決断をしたのです。
彼は、瞠目するのです。シリコンバレーという場所の<魅力・強さ>=磁場です。
ITやAIで世界の最先端をゆくこの町には、フェイスブックの創業者ザッカ―バーグやグーグルの創業者ラリー・ペイジの自宅があるのです。アップルのスティーブ・ジョブスの自宅(今でも彼の妻子が住んでいる、庭にはリンゴの木がたくさん植えてある)も歩いて移動できる範囲内にあるという事実です。実際、ラリー・ペイジに松田氏は、2度ほど会ったことがあるそうです。世界のGAFAの3大企業の頭脳が、このカリフォルニアの小さな町にひしめき合っているのです。
町のハイテク商品が展示販売されているショップが映し出されていましたが、このポケトークは店の売り上げ2位の人気商品だそうです。その店内に、未来のスティーブ・ジョブスらしき知的な雰囲気の中学生と思しきドイツ系の少年が、このポケトークを手にとり、ドイツ語と英語の翻訳を試していましたが、その翻訳機能を絶賛していました。「グーグルの翻訳機能に比べたら、パーフェクトだ!」と。また、店内には、ある老人がいました。その老人にポケトークで経歴を質問したら、「私は、ベル研究所で実用的な半導体レーザーを初めて作った人です。オプトエレクトロニクスの創業者の1人です」と返ってきました。
そうなのです。このシリコンバレーは、このような天才がうようよ何気なく、ごく普通の庶民として生活しているという実態です。
松田氏の自宅でのバーベキューパーティーの場面も映し出されていました。そこには、フェイスブックで一番重要な人物(技術者)が、一緒に普通に会食しているのです。松田氏は、こうした連中からポケトークの開発に必要な、キーテクノロジーのヒントをもらったり、その技術のアドバイスを受けたりして、その夢の翻訳機の開発に成功したのです。日本にいては、不可能なことです。だから、彼は、今でも1年の3分の2はこちらで生活しているとのことです。
トヨタ自動車やパナソニックなど日本の最先端を行く大企業が、AI開発の研究拠点をシリコンバレーにおいている“私なりのもやもや感(はっきりしない謎)”も、この番組で氷解しました。
<ポイント>
・シリコンバレーには相談する相手(無名の天才)がたくさんいる
・シリコンバレーでは上場するエンジニアが多い
・シリコンバレーはユニコーンの孵卵器である
・シリコンバレーでは、「挑戦しないのは損だ」のメンタルが養われる
カリスマ予備校講師、林修氏が、「東大に行く一番の近道は何ですか?」という質問を受けた時、次のように答えていました。「そんなのは簡単です、東大にたくさん合格している生徒がいる学校に行けばいいだけのことです」
この林氏のコメントも、ビジネスに置き換えれば、また、東大というものを、新たな技術開発というビジネスの文脈に置き換えれば、同じことが言えます。
極端な例ですが、灘や開成{※この両校は中高一貫校でありながら、今も高校受験を行っている点がこの両校の強み!?}といった超進学校では、生の人間が、毎日教室内で、勉強のことはもちろん、趣味や知識、また将来の目標・夢など、勉強以外の面でも刺激し合って成長してゆく点が<受験刑務所>{※佐藤優氏の用語:詳しくはグーグルなど検索してください}と<真の進学校>との大きな違いでもあります。この点、中卒で、大検を経て、独学で東大生になった者、また、今流行りのN校経由で、東大生になった者、思春期の、生の人間と人間との交わるに体験に欠けるルートで高等教育にたどりついた者とで、その後の学び上の伸びしろが違ってくると私は言いたいのです。
今や普通となった、ブロードバンド予備校、東進のDVD授業、スマホの見放題サプリの授業、こうしたデジタルツールを通して、数学・国語・英語などを習得するケース、それに対して、同じ空間で、数名から数十名の生徒が、ライブ感覚でアナログチックに授業を受ける、この見えない‘知的格差’というものを認識できていない生徒・親御さんなどは、「ポケトークという<夢の翻訳機>なんて日本にいても開発できるはずだ」とうぬぼれ、思い込んでいる狭隘な思考の種族だといえます。
「人とのつながりがなければビジネスはできない」と松田氏は言います。
世界の秀才や天才の高校生が、何故、ハーバード大学やイェール大学に進学するのか、その理由は、「自分にはない個性や自分以上に優秀な知性、自分以上のIQを持つ青年、また様々なジャンルのセレブの御子息との人脈をつくることが、第一の目的だ」と言われていることを思い出しました。こうしたアナログ的生の知的体験こそ、その名門大学のブランディングとして光輝いているのです。AIやITといった“活火山”の地下鉱脈といったらいいのでしょうか、いや、マグマといったらいいのでしょうか、その奥底には、<人間と人間が生に話し合う磁場>が存在していることを改めて認識しました。
AIに象徴される世界最先端の技術は、シリコンバレーという“学校”に住んで、初めて、独創性とキーテクノロジーの融合が、多くの埋もれた無名の天才が触媒となり、結実していることを改めて実感した番組でした。
彼は、瞠目するのです。シリコンバレーという場所の<魅力・強さ>=磁場です。
ITやAIで世界の最先端をゆくこの町には、フェイスブックの創業者ザッカ―バーグやグーグルの創業者ラリー・ペイジの自宅があるのです。アップルのスティーブ・ジョブスの自宅(今でも彼の妻子が住んでいる、庭にはリンゴの木がたくさん植えてある)も歩いて移動できる範囲内にあるという事実です。実際、ラリー・ペイジに松田氏は、2度ほど会ったことがあるそうです。世界のGAFAの3大企業の頭脳が、このカリフォルニアの小さな町にひしめき合っているのです。
町のハイテク商品が展示販売されているショップが映し出されていましたが、このポケトークは店の売り上げ2位の人気商品だそうです。その店内に、未来のスティーブ・ジョブスらしき知的な雰囲気の中学生と思しきドイツ系の少年が、このポケトークを手にとり、ドイツ語と英語の翻訳を試していましたが、その翻訳機能を絶賛していました。「グーグルの翻訳機能に比べたら、パーフェクトだ!」と。また、店内には、ある老人がいました。その老人にポケトークで経歴を質問したら、「私は、ベル研究所で実用的な半導体レーザーを初めて作った人です。オプトエレクトロニクスの創業者の1人です」と返ってきました。
そうなのです。このシリコンバレーは、このような天才がうようよ何気なく、ごく普通の庶民として生活しているという実態です。
松田氏の自宅でのバーベキューパーティーの場面も映し出されていました。そこには、フェイスブックで一番重要な人物(技術者)が、一緒に普通に会食しているのです。松田氏は、こうした連中からポケトークの開発に必要な、キーテクノロジーのヒントをもらったり、その技術のアドバイスを受けたりして、その夢の翻訳機の開発に成功したのです。日本にいては、不可能なことです。だから、彼は、今でも1年の3分の2はこちらで生活しているとのことです。
トヨタ自動車やパナソニックなど日本の最先端を行く大企業が、AI開発の研究拠点をシリコンバレーにおいている“私なりのもやもや感(はっきりしない謎)”も、この番組で氷解しました。
<ポイント>
・シリコンバレーには相談する相手(無名の天才)がたくさんいる
・シリコンバレーでは上場するエンジニアが多い
・シリコンバレーはユニコーンの孵卵器である
・シリコンバレーでは、「挑戦しないのは損だ」のメンタルが養われる
カリスマ予備校講師、林修氏が、「東大に行く一番の近道は何ですか?」という質問を受けた時、次のように答えていました。「そんなのは簡単です、東大にたくさん合格している生徒がいる学校に行けばいいだけのことです」
この林氏のコメントも、ビジネスに置き換えれば、また、東大というものを、新たな技術開発というビジネスの文脈に置き換えれば、同じことが言えます。
極端な例ですが、灘や開成{※この両校は中高一貫校でありながら、今も高校受験を行っている点がこの両校の強み!?}といった超進学校では、生の人間が、毎日教室内で、勉強のことはもちろん、趣味や知識、また将来の目標・夢など、勉強以外の面でも刺激し合って成長してゆく点が<受験刑務所>{※佐藤優氏の用語:詳しくはグーグルなど検索してください}と<真の進学校>との大きな違いでもあります。この点、中卒で、大検を経て、独学で東大生になった者、また、今流行りのN校経由で、東大生になった者、思春期の、生の人間と人間との交わるに体験に欠けるルートで高等教育にたどりついた者とで、その後の学び上の伸びしろが違ってくると私は言いたいのです。
今や普通となった、ブロードバンド予備校、東進のDVD授業、スマホの見放題サプリの授業、こうしたデジタルツールを通して、数学・国語・英語などを習得するケース、それに対して、同じ空間で、数名から数十名の生徒が、ライブ感覚でアナログチックに授業を受ける、この見えない‘知的格差’というものを認識できていない生徒・親御さんなどは、「ポケトークという<夢の翻訳機>なんて日本にいても開発できるはずだ」とうぬぼれ、思い込んでいる狭隘な思考の種族だといえます。
「人とのつながりがなければビジネスはできない」と松田氏は言います。
世界の秀才や天才の高校生が、何故、ハーバード大学やイェール大学に進学するのか、その理由は、「自分にはない個性や自分以上に優秀な知性、自分以上のIQを持つ青年、また様々なジャンルのセレブの御子息との人脈をつくることが、第一の目的だ」と言われていることを思い出しました。こうしたアナログ的生の知的体験こそ、その名門大学のブランディングとして光輝いているのです。AIやITといった“活火山”の地下鉱脈といったらいいのでしょうか、いや、マグマといったらいいのでしょうか、その奥底には、<人間と人間が生に話し合う磁場>が存在していることを改めて認識しました。
AIに象徴される世界最先端の技術は、シリコンバレーという“学校”に住んで、初めて、独創性とキーテクノロジーの融合が、多くの埋もれた無名の天才が触媒となり、結実していることを改めて実感した番組でした。
2020年1月27日 17:17